演出イメージです。カラー: AW009(ウッド系カラー一覧)
玄関ドアは家に入るとき最初に目に入る面で、築年数が経った住まいほど、色褪せや時代を感じる色がそのまま残っている部位です。ドア交換は費用も工事規模も大きいので、ドアはそのままに表面だけ替えるフィルムリフォームが、玄関では特に実利のある選択になります。共通の要領はキッチンシンク扉のガイドにあります。ここでは玄関ドアだけで変わる点を扱います。
はじめに:そのドア、防火ドアかもしれません
集合住宅の玄関ドアは防火ドアであることが多く、守るべき線があります。
- ドア自体を改造する作業はしません。 新しく穴を開けたり、ドアクローザーやガスケット(枠まわりの遮煙ゴム)のような機能部品を外したりする変更がそれです。表面に化粧材を貼ることと、ドアの構造を変えることは別の話です。
- 外側(共用廊下側)は共用部の性格があるため、管理規約により制約がある場合があります。作業前に管理組合・管理会社に確認することをおすすめします。この記事の基準は住戸内側の面です。
手順
工程カットは、実物スウォッチのカラー(AW009)をレファレンスに制作した演出イメージです。他の部位と一番違う点を先に言うと、玄関ドアは外さず、立てたまま作業します。 防火ドア級のスチールドアは重く、蝶番の構造も複雑で、外すことの利点よりリスクが大きいからです。
ステップ1 · 道具。冷蔵庫のときと同じ構成に、金物用のドライバーが加わります。
1. 道具を揃えます。 フィルム、スキージー、カッター、定規、ドライバー、クロス、ドライヤー。ウッド柄を使うなら、木目の方向がドアの縦と合っているか裁断前に確認します。
ステップ2 · 金物の取り外し。外した分だけ仕上がりがきれいになります。
2. 金物を外して脱脂します。 ハンドル、ドアストッパー、外せるカバー類を外し、ネジは位置ごとにまとめて写真を残します。ドアロックのように外すのが不安なものはそのままにして、後で縁に沿って切り抜きます。その後は他の部位と同じ脱脂の順序です。中性洗剤、乾燥、アルコール仕上げ。スチールドアは吸収面ではないので、プライマーよりこの脱脂が成否を左右します。
ステップ3 · 裁断。木目は縦に、余裕は3〜5cm。
3. 余裕を持って裁断します。 実測に上下左右3〜5cmを足し、木目がドアの縦方向に流れるよう向きを決めます。木目が横に寝た瞬間、ドアではなく家具のように見えてしまいます。
ステップ4 · 貼り付け。立てたまま、上から下へ、スキージーの刃は水平に。
4. 上から下へ貼ります。 剥離紙の上側5〜10cmだけ剥がしてドア上端に水平を合わせて固定し、剥離紙を少しずつ剥がしながらスキージーを一方向に動かします。刃を接着の境界線と平行に、水平に保ったまま掻き下ろすように動かすと気泡なく貼れます。立てた面はシートが垂れようとするので、片手で常に下側のシートを支えてテンションを保ってください。ここが、一人より二人のほうが楽な理由です。
ステップ5 · エッジの熱仕上げ。熱は短く弱く、距離を取って。
5. 端部と開口部を仕上げます。 側端の余分はドライヤーの弱い温風を3〜5秒ずつ当てながら包み、折り曲げて圧着します。ドアスコープやドアロックまわりは、フィルムを被せてから縁に沿って切り抜く順序が正確です。金物を戻すとき、ネジ穴の位置はステップ2で残した写真が答えをくれます。
冬の玄関ドアと結露
玄関ドアは家の中で外気に最も近い金属面なので、冬は内側に結露が付くことがあります。接着面に湿気が残るとどんなフィルムでも浮きにつながるため、結露しやすいドアなら完全に乾いた日を選んで施工し、施工後も水滴を見たらすぐ拭く習慣が長持ちの秘訣です。
素材について
当社が総代理店として扱うハンソルのアートエコは、食品容器グレードのPP基材でフタル酸系可塑剤を使わず、韓国の粘着シート製品群では唯一、KFIの準不燃認証まで取得しています。防火ドアがある場所、つまり火災安全が設計に組み込まれた場所の仕上げを替えるなら、材料もその目線に合わせるのが自然だと考えています。書類は認証資料にあります。ウッド系の実例はルックブックでご覧いただけます。
よくある質問
Q. 防火ドアにフィルムを貼ってもいいのですか? ドア自体を改造しない表面仕上げが前提で、この記事の基準は住戸内側の面です。ガスケットやドアクローザーのような機能部品には触れず、外側は管理規約の確認を先にしてください。
Q. ドアを外して寝かせて作業したほうが楽では? 家具の扉ならそれが正解ですが、玄関ドアは違います。防火ドア級のスチールドアは重量があり、蝶番・クローザーの構造も複雑で、取り外しのリスクと再取付の誤差が、寝かせて作業する利点を上回ります。立てたまま上から下へ、が玄関ドアの定石です。
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