演出イメージです。カラー: AS004(カラー一覧)
家全体をリフォームしなくても古く見える理由の多くはモールディングです。濃いチェリー色のドア枠と巾木が壁・床とぶつかると、空間全体が古い家に見えてしまいます。モールディングは貼る面積が小さいのに印象の変化は部位の中で最も大きい部類で、巾木・ドア枠までまとめて替える方が多い部位です。共通の要領はキッチンシンク扉のガイドにあります。ここではモールディングだけで変わる点を扱います。
できるモールディングと難しいモールディング
モールディングは形状が難易度を決めます。
フラットな(角型)モールディング・巾木・ドア枠: 断面が平らか緩やかな最近のモールディングは、細長い平面なので、ストリップに裁断して包めば済みます。セルフの候補です。
彫りの深いプロファイルモールディング: 波型・段状の彫りが深いクラシックなモールディングは、フィルムを彫りごとに密着させる必要があり、難易度が他の部位と別次元です。形状安定性の高いシートほど、メーカーの施工要領でも複雑な曲率は面を分けて重ね貼りを計画するよう案内されています。プロの領域と見るのが正確です。
実務で使う第三の選択肢: 彫りの深いモールディングを彫りのまま包む代わりに、モールディングを平らにしてから貼る方法があります。彫りをパテで埋めるか、上から平らな板材を重ねて面を作ってからフィルムで仕上げる方式で、手間と費用がむしろ節約になることが多く、現場でよく選ばれます。
手順
工程カットは、実物スウォッチのカラー(AS004)をレファレンスに制作した演出イメージです。
ステップ1 · ストリップ裁断。モールディングの幅+包む余裕を足して細長く。
1. ストリップに裁断します。 モールディング断面の幅に両側へ包む余裕を足し、細長いストリップに切ります。長い部材は中間で継ぎ目ができないよう、できるだけ長く取るほうが仕上がりがきれいです。
2. 下地を作ります。 既存のモールディングが塗装面なら脱脂、化粧シートが剥がれかけた面なら整理してからプライマーの順です。モールディングは角と彫りに接着の負荷がかかる部位なので、プライマーを惜しまないほうが長持ちします。
ステップ3 · 曲面の熱成形。モールディングリフォームの成否が分かれるポイントです。
3. 曲面は熱で成形します。 モールディング編の核心です。プロファイルの凹んだ溝にフィルムをそのまま押し込んでも、数日後に復元力で起き上がってきます。ドライヤーやヒートガンで、距離を取って(ヒートガンなら20cm以上)弱い熱を当ててフィルムを柔らかくしてから、溝に沿って指先とスキージーで強く押さえて形を決めます。熱は短く、圧着は強く、が原則です。
ステップ4 · 巾木。床に接する場所なので、エッジの圧着が寿命を決めます。
4. 巾木は低く、長く。 床に沿ってストリップを貼り進め、床と接する下側のエッジを特に強く圧着します。掃除機と足が擦れる場所なので、エッジが浮くとそこから剥がれます。コーナーの45度の突き合わせはカッターの精度が要る箇所です。
施工後1〜2日は水拭きを控え、翌日に彫りの部分をもう一度押さえる習慣は他の部位と同じです。
色選び:モールディングは統一が半分
モールディングリフォームの目的の多くは「悪目立ちするモールディングを消すこと」です。だから色選びの定石は、壁とつながるホワイト・グレージュ系で、ドア枠・巾木・窓枠をひとつの色に統一することです。カバーのグレージュ(AS004)のように壁より半トーン暗いニュートラルが無難で、ドア本体まで一緒にリフォームするならドアと枠を同じ色でまとめると空間が整って見えます。全カラーは製品ページで実物スウォッチとして見られます。
素材は他の部位と同じ基準です。当社が総代理店として扱うハンソルのアートエコはPP基材でフタル酸系可塑剤を使わず、韓国の粘着シート製品群では唯一、KFIの準不燃認証まで取得しています。書類は認証資料にあります。
よくある質問
Q. 巾木がすぐ浮いてくるのはなぜですか? 床と接する下側エッジの圧着不足か、掃除の水気がエッジに染みるケースがほとんどです。エッジに熱を当てながら再圧着し、水拭きの後は巾木の下の水気を拭く習慣が解決策です。
Q. 天井のモールディング(廻り縁)もセルフでできますか? おすすめしません。高所作業に曲面の熱成形が重なり、部位の中で難易度が最も高い部類です。天井まで含む計画なら、最初からプロに相談するほうが結果的に早くてきれいです。
Q. モールディングを外さず、上から直接貼ってもいいですか? フラットに近いモールディングなら下地整理の後そのまま可能です。彫りが深い場合は、彫りのまま包むよりパテ・板材で平面を作ってから貼るほうが、仕上がりも費用も有利なことが多いです。
日本からの製品・輸入のご相談はお問い合わせからどうぞ。
