商業施設の改装には、住宅にない条件が二つあります。営業を長く止められないこと、そして建物の用途に応じて防火規制がかかることです。インテリアフィルムは夜間や区画ごとの施工ができるので、休業期間を短くできます。等級の認証を受けたラインを選べば、規制のかかる部位にも対応できます。施設ごとの部位から見ていきます。
施設別のよく使われる部位
病院・クリニック:廊下の壁、病室の壁、ドア枠・ドア、受付カウンター。当社の納入事例には、小児科の廊下・ロビー・アートウォールを仕上げた現場があります。医療施設は自力で避難しにくい人が過ごす場所なので、韓国では内装規制の厳しい用途に分類されています。
学校・教育施設:教室の壁、廊下、図書室の書架、空間改善事業の部位。学校は当社の納入実績で最も多い用途です。現場の記録は納入実績の記事にまとめています。
ホテル・飲食:客室ドア、レストランのテーブル・什器、ロビーの壁。最近の例では、リゾートホテル客室のドレッシングルーム家具をネオテック SAVE NSPE-W1032(深いブラウンのウッド)で仕上げました。棚の間接照明が当たっても木目がぎらつかず、落ち着いた艶に収まっています。
オフィス:会議室のアートウォール、役員室、パーティション・収納扉。
物販・娯楽施設:壁・柱のラッピング、カウンター、エレベーターホール。カラオケ、ネットカフェ、学習塾のような業態には、韓国では別の規制がかかります(次の項目)。
施設の種類別の事例は事例ギャラリーで絞り込んで見られます。
韓国で準不燃が求められる三つの場面
- 用途そのものが規制対象のとき:建築法施行令第61条が挙げる用途(医療・教育・物販施設など)では、壁・天井の仕上げに防火等級が求められます。その壁や天井にフィルムを使うなら、最初から準不燃の書類を用意します。
- 避難経路のとき:廊下・階段室は一般の部屋より要求が厳しくなります。ロビーや廊下はフィルム施工の多い部位でもあるので、当社はこの部位の見積もりを認証ラインで組みます。
- 多重利用業所の内装物のとき:カラオケ、ネットカフェ、学習塾などの営業場に設置する内装物は、原則として不燃・準不燃です。防炎処理での代替は合板・木材に面積の上限付きでしか認められず、新築だけでなく改装にも適用されることがあります。
カウンター・什器・家具の扉は、多くの場合この規制の外にあります。そのため実務では、同じ現場でも「壁・天井・避難経路は認証ライン、什器・家具はデザイン優先のライン」と分けて見積もります。
日本で同じ部位を確認するとき
日本の内装制限も、建物の用途・規模と部位ごとに等級を定めており、避難経路は居室より厳しく扱われます。考え方は内装制限と準不燃の解説にまとめました。
ここで一点、はっきりさせておきます。当社の製品が持つのは韓国のKFI準不燃認証で、日本の国土交通大臣認定(QMなど)は現時点で保有していません。内装制限がかかる部位に使うには、大臣認定を別途取得・協議することが前提です。判定に使う試験(ISO 5660-1)と判定値は日韓で同じで、その点はこちらの記事で説明しています。大臣認定番号の読み方は認定番号の解説をご覧ください。
確認は、部位を特定する、その部位に必要な等級を調べる、製品を選ぶ、の順で進めると迷いません。
書類と実物
商業施設の工事には、監理者や行政に出す書類が付いて回ります。当社の準不燃認証はフィルム(材料)そのものに対して発行されたもので、認証書と試験成績書の原本は認証資料で確認できます。実測値はKFI試験数値の記事に公開しています。
色は製品一覧から選び、面積の大きい壁は必ず実物サンプルで確かめてください。部位ごとの数量とサンプルのご相談はお問い合わせから承ります。
